雑草のイメージが強いヨモギ。今では生命力の強い雑草扱いですが、昔は薬草として親しまれていたことをみなさんはご存知でしょうか
ヨーロッパでは「ハーブの女王」と呼ばれるほど広く用いられています。
田舎ならそこらへんに生えてますが、スーパーで高く売られていてもおかしくないほど万能な薬草なんです。
目次
意外と知られていないヨモギの凄さ
ヨモギはキク科の多年草で、日当たりのよい道端などに集団で野生しています。
生命力がとても強く、踏みつぶされたり、ちぎられたりしても日当たりさえよければどんな土地でも繁殖します。
昔の人々は、その生命力にあやかりヨモギを食べ始めたともいわれています。
3月といえばよもぎ餅ですが、よもぎの生命力から「子孫繁栄」という思いを重ね春の節句のお祝いに餅にして食すようになったことが草餅の由来なんだそうです。
さらにアジアでは魔除草と呼ばれ、「邪気を払う力があり、食べると寿命が延びる」といわれています。
そうしてヨモギは漢方薬として使用されるようになり、古来よりいろいろな効能があることが現代にも伝えられてきました。
様々なところでヨモギは使われていて、お灸の「もぐさ」もヨモギの葉が原料だったりします。
日本のヨモギは韓国や中国などにも存在していて、輸出されたヨモギの葉を使った「よもぎ餅」がアメリカの健康食品店で売られています。
あのゴッホも愛飲していたとされるお酒「アブサン」はヨーロッパに生息している二ガヨモギが原料です。
(アブサンは現在では製造禁止されています)
他にもベトナムではヨモギはさまざまな料理に使われていて、緑豆から作った餡子が入っている「バインガイ」という伝統料理というよもぎ餅が有名です。
ヨモギは日本独自のものと感じていましたが、意外と日本よりも海外の方が体に良いものとして認知されているようですね
料理に使えば美味しくなって、食べると体調も整うし、その香りは人々を癒してくれるヨモギ。
では具体的にどのような効果があるのか見ていきましょう!
ヨモギの驚くべき5つの効果
ケガや肌荒れを治し、抗菌作用も
止血・消毒・殺菌効果
一昔前の人は怪我をしたら葉を揉んで傷口に当て止血していたこともよく知られていますよね。ヨモギには収れん作用のある、肉が引き締まる効果がある成分が含まれていて、生の葉っぱを揉んで傷口に付けると止血することができるんだそうです。さらに、抗菌作用がある精油成分「フラボノイド」、炎症を抑える成分「ピネン」が含まれていて、これらが細胞に侵入した菌を殺菌・抗菌してくれるんです。
傷口に当てるだけで「止血・消毒・抗菌」までしてくれるんですね。虫刺されにも効果抜群ですし、うがい薬として利用すると風邪の予防にもなります。
ニキビを防ぎ、美白効果も
ヨモギに含まれているクロロフィルがニキビの原因でとなるアクネ菌の繁殖を防ぎ、肌の炎症を抑えてくれます。さらに、ビタミンCとビタミンAも含まれているので、クロロフィルとの相乗効果で美白効果も期待できます。
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ガンを抑制
トマトやカボチャなどと同じようにヨモギにも「βカロテン」が多く含まれ、緑黄色野菜に分類されます。このβカロテンには抗酸化作用や免疫力を高める効果があることが知られています。古い細胞や血液などを次々新しく生み出すのを助ける作用があり、常に若々しく保ってくれます。
さらにβカロテンを含む野菜を多く摂取することでがん細胞が生まれにくくなると言われています。ヨモギは発ガン抑制因子(インターフェロン)を増加させ、がん細胞やウイルスを阻止してくれるのです。
アンチエイジング効果(シミ、シワ、白髪防止)
ヨモギには、クロロフィルとフラボノイドが含まれています。クロロフィルとフラボノイドは、老化の原因である活性酸素を取り除いてくれる、抗酸化力が高い成分。
野菜の中でも抗酸化力が高いといわれるブロッコリーよりも、ヨモギには高い抗酸化力があることがわかっています。
ヨモギは糖化を防ぐ働きもあることがわかっています。糖化とは、たんぱく質と糖がくっついてしまうことにより、コラーゲンやエラスチンなどが硬くなってしまい、肌のハリ・弾力が失われてしまう状態のこと。ヨモギの抗糖化作用によってハリや弾力を保つことができるんです!
また、肝臓が弱ると白髪が増えると言われていますが、ヨモギは肝臓にもいいので白髪防止に効果的です。
血行促進でホルモンバランス調整、アレルギー改善
ヨモギに含まれるシネオール、アルファーツヨン、セキステルペンが血行を促進したり、人間の血液の成分であるヘモグロビンと分子構造が極めてよく似ていることから、キレイでサラサラな血液を臓器の隅々まで行き届くようにする作用があります。即ち、血液がキレイになり血行が促進されることにより、体内の代謝が良くなるんです。生理痛、不妊、冷え性に効果があるとされています。
また、ヨモギの香りにはリラックス効果もあり、自律神経を整えるので、ホルモンバランスの乱れを整え、更年期障害や生理不順などが改善できます
ヨモギは女性特有の不調の改善を施してくれるんです。
また、ヨモギの持つ浄血作用で血液をサラサラにするので、アトピーや喘息などアレルギーにも効果的。ガサガサ肌が綺麗になったというコメントも見られました☺️
むくみ・便秘改善、ダイエット効果も
ヨモギには利尿作用があるため、体に蓄積した老廃物を体外に排出してくれる効果があります。
さらに、ヨモギは不溶性の食物繊維を多く含む植物なので、食物繊維は腸内で体に不要な有害な物質を吸着し、体外へと排出してくれますので腸内の環境を良い状態に保ってくれます。食物繊維はお通じをよくする効果があるため便秘解消に!
ヨモギの香り成分「シネオール」などには、新陳代謝をよくする働きがあり、脂肪の燃焼を助けてくれます。また、ヨモギに豊富に含まれる食物繊維との相乗効果で血中コレステロールを低下させる効果も期待できます。
カラダを温め、血行が良くなることでエネルギーの消費がUPするのでダイエット効果があります。毎日身体に摂り入れると身体がぽかぽかになりますよ。
ヨモギの活用法
ヨモギはネットなどで気軽に購入できます。
粉末や乾燥した状態の物は生の葉よりも成分が凝縮し手軽に摂ることが出来るのでオススメ!
こちらは抹茶粉のように手軽に飲んだり、お菓子に入れたりごはんにふりかけてみたりと色々楽しめます☺️香りも良いです
毎日ヨモギを摂り入れるために、おすすめのヨモギの摂取法を2つご紹介します✨
ヨモギ茶をデイリーに
ヨモギ茶は昔から胆汁分泌促進効果や、余計な脂分を減少させる効果があると言われており、韓国では「やせるお茶」のダイエット茶として日常的に親しまれています。
ヨモギは現代人の日常生活に不足しがちな栄養素をたっぷり含有している緑黄色野菜の王様です。偏食の方、野菜不足の方などにもおすすめの健康茶です。
ハーブティーのような風味でどんな料理にも合い、とても飲みやすいですよ!
なかなかスーパーで見かけることができませんがネットで購入することができます。なるべく国産のオーガニックなものを選ぶようにしましょう。
バスタイムにもヨモギを
湯舟にヨモギの葉をお湯に入れると体が温まり冷え知らず、乾燥肌や背中のニキビ、アトピーなど肌トラブルにもよく効くので美肌効果が期待できます🌸
もっと効果を実感したい方は、乾燥ヨモギを鍋に入れて30分程度煮出し、煮出した汁をベビーバスに入れる足湯や腰湯がおすすめです。
腰骨のあたりまでじっくり浸かることで女性特有の症状を改善してくれ、かかとのガサガサにも有効ですよ
おすすめの「ヨモギバスボム」
ヨモギのバスボムを手作りしてみませんか?材料はスーパーや100均一で揃うものばかりです。費用は数百円で作ることができます!
作りかた
- 重曹、クエン酸、片栗粉をボウルに入れスプーンで混ぜる
- 1に霧吹きで水を加えながら混ぜる。手で触ってみて少ししっとりするくらいがベスト
- ヨモギを小さくちぎり、2に混ぜる
- ラップに包んで固める。20gずつ団子を丸めるようにして球形に固める(ラップではなく型に入れて成形してもOK)
- 半日〜1日寝かせて固めたら完成✨
お風呂に入れるとシュワっと泡立ち、浴室に香りが広がりとっても癒されます☺️
ヨモギを摘んでみる?ヨモギの見分け方!
ヨモギは、少し足をのばせばすぐ見つかります。食用とする場合は3~5月の春から夏にかけて採れるアクや苦みのない新芽が最適です。
ヨモギの主な特徴は3つあります
- 葉裏が白っぽく表側の濃い色の緑色と葉裏の白さの対比がハッキリしている
- クキには白い産毛のような毛が生えている
- 少し成長してくるとこんもりと集団で小さなお山のように生えてくる
ヨモギとよく間違われる雑草がありますが、例えば「ブタクサ」は一本一本がそれぞれ伸びていく感じで成長していますし、「トリカブト」という毒草よりもヨモギの葉の方が丸味があったりします。
よもぎ茶やよもぎ粉末に使用されるよもぎは必ず新芽部のみを摘んで使用して下さいね。そうでなければ逆に肝臓に負担をかけるからです。(参考文献:厚生労働省)
摘んできたら、しっかり洗ってから水気をきって、蒸し器で蒸します。蒸しあがったらザルに広げて、風通しの良いところでしっかり乾燥させましょう。
パサパサに乾燥したら、ティーパックに入れておけば、沸かしてお茶にして飲んだりお風呂に入れて入浴することができます😌 また、粉末にしておくと色々な料理に使えるので便利ですよ!
万能なハーブでもあるよもぎ。自分に合った活用法を見つけ、美容や健康に役立ててみませんか?