日本の麻文化。大麻について正しく知りたい!

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ヘルスケア

日本でも関心が高まりつつある大麻。

海外では、オランダが先駆者となってイタリアやスペインなど次々と大麻の合法化に踏み込んでいます。またアメリカでは、大麻から造られた「大麻カー」や「大麻ハウス」が話題になり、ニューヨークではついに大麻が解禁されました。

アジアではタイが大麻合法化になり、カフェで大麻茶が普通に飲めたり、大麻を料理に使っているレストランが大人気になるなど、世界中で今大麻への認識が大きく変わりつつあります。

日本では現在、大麻からつくられた【CBD】製品が医療用として感心が集まっています。

ポジティブな方向に向かっている大麻ですが、もちろん危険性はありますので、正しく認識する必要があります。

先にお伝えしますが、この記事は大麻について正しい認識をしてもらうためのものであり、大麻自体を推奨する意図で書いているものではありません。

今回は大麻の歴史について詳しくご紹介していきます

目次

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大麻の歴史

日本と大麻

日本において大麻は「稲作より早くから栽培され、衣食住に用いられてきた農作物」だったという事実は、あまり知られていません。

日本人は稲作をはじめるはるか昔、12,000年前から大麻を生活に用いていました。しかもほんの70年ほど前まで、大麻は日本人にとって非常に身近な存在だったのです。参考文献:『日本人のための大麻の教科書 「古くて新しい農作物」の再発見』

日本人は昔、大麻から造られた着物を着ていました。身体に摂取するのではなく、紙や衣服、釣り糸など生活用品として多く用いられていました。

今でも、天皇陛下の祭祀に欠かせません。神道の儀式で神主さんが振っている大幣(おおぬさ)、他にもしめ縄だったり、大嘗祭で天皇陛下が着用する麁服(あらたえ)も大麻で作られています。

相撲の「横綱」も、実は大麻からつくられています。

つまり「大麻」は極めて神聖な植物であって、大昔から日本人と大麻は密接に繋がり必要不可欠なものでした。

引用元:東京新聞

実際に、戦前まで日本には4000haの大麻農地があり、2万人以上もの農業者がいました。しかし、2019年には農地は10ha以下に減少し、さらに農業者は33人に減少しています。

何千年も大麻とともに暮らしてきた日本で、「大麻=悪」だと植え付けられたのは第二次世界大戦以降のこと。

戦後、アメリカのGHQによって日本の大麻は「違法な薬物」として取り締まられてしまったのです。

とはいえアメリカでも、大麻は植民地時代から第二次世界大戦期まで広く利用されていました。

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アメリカと大麻

米国独立宣言の草稿を記した紙は大麻でつくられていたり、自動車メーカー、フォードの創業者ヘンリー・フォードは、大麻を使ったプラスチックで車体を造り、米国初代大統領ジョージ・ワシントンは、大麻を栽培していました。

しかし第二次世界大戦後、禁酒法が解禁された直後、大麻を【違法薬物】として厳しく取り締まるように。

その背景には、アメリカで大きく発展を遂げた石油産業が関係していました。

石油産業が始まってから、とにかく色んなものを石油からつくるようになります。プラスチックやゴム製品、ナイロンなどの合成繊維や塗料、医薬品など…

これだけ大きな市場となった石油産業にとって、大麻はものすごく邪魔な存在でした。

なぜなら大麻は、環境を汚染することなくプラスチックやバイオ燃料、紙、医薬品などをつくることができるからです。

石油ビジネスで儲けるために排除された大麻

大麻は天然物で特許が取れないため、ビジネスとして儲けることができません。自分たちの利益を独占しようと、石油会社や薬品会社は大麻を邪魔者として排除してしまったのです。

さらには、禁酒法時代に取り締まりをしていた警官たちに新たな仕事を与えるため、酒の代わりに大麻を【違法薬物】として取り締まらせたことがさらに状況を加速させました。

禁酒法時代
引用元:SAPPORO beer

薬としても作用する大麻を摂取する人が増えれば病院や製薬会社の需要が減っていき、大麻でプラスチックなどをつくれば石油会社が消えていく…

経済大国として発展してきたアメリカにとって、自分たちの利益を独占することは自然な流れ

このような流れで、アメリカはGHQの支配下に置いた日本に『大麻絶滅命令』を下し、日本から麻を根こそぎ奪っていったのです。

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変わりつつある大麻。正しい認識を

しかし今大麻の歴史は大きく変化してきています

こちらの大麻カーは、アメリカのフロリダ州の起業家が、マツダのスポーツカーをモデルにして造ったそうです

大麻繊維を樹脂で固めて造ったそうで、普通の車のボディよりも軽量かつ頑丈で、くぼみやへこみには鋼鉄の10倍強いのだとか

大麻は医療においても注目されています。

大麻にはカンナビノイドという薬効成分が入っているのですが、これはガン細胞の増殖や転移を抑制したり、抗がん剤の副作用を軽減したりするということが分かっています。

また2016年には、認知症やアルツハイマー病の発症につながる、脳内に蓄積された「アミロイドβタンパク質」を除去する効果があるという研究結果が発表されています。

現在の時点では大麻はなんと250種類以上の疾患に適応しているということがわかっているのです。

とはいえ、「依存性」があったり、「ハイになる」ことが問題点でもあります。

有害成分THCが脳内カンナビノイド受容体に結合して神経回路を阻害したり、軽度の身体依存もございます。あとは、最近では例えばBHO(ブタンハニーオイル)のようなTHC濃度が非常に高いものが出てきているということが特徴です。
作用としましては、認知機能、記憶等の障害、知覚の変容等があります

引用元:2021年1月20日 大麻等の薬物対策のあり方検討会 議事録

精神や身体に有害なのはTHCという大麻の成分。これが入っているとハイになったり、依存してしまいます。

しかし、今【CBD】THCを排除した大麻製品が注目されています。日本でも合法のものとして販売が許可されているものです。

次回はこのCBDについて、効果や効能とレビュー記事を書いていきます!

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